「情報」は現代の空気になった
SNS、ニュースアプリ、YouTube、広告、AIコンテンツ……。 気づけば、朝起きてから寝るまでずっと“何かの情報”に触れています。まるで、 「情報が呼吸になった」ような時代です。
でも、呼吸のように自然に入ってくるその情報、 それが自分にとって本当に必要なものなのか? その情報は、自分の心と頭をどこに導いているのか?
多くの人は気づかぬうちに、 “自分の意志とは関係なく流れ込んでくる情報”に、思考と感情を奪われています。
■ 情報の波に飲み込まれた先にあるもの
- 集中力が続かない
- 考えることがしんどくなる
- 判断に迷う
- なんとなく不安になる
- 比較して落ち込む
これらの原因の多くは、“情報過密状態”に脳が耐えられていないサインです。 現代の情報社会は、まさに物理学でいう「エントロピー(無秩序)」が極限まで高まった状態。
秩序のない情報の洪水が、思考の整理や感情の安定を奪っていきます。
■ 「心のシャッター」とは何か?
ここで登場するのが、あなた自身の“心のシャッター”という感覚です。
カメラのシャッターは「撮りたい瞬間」にだけ開きますよね。 それと同じように、 **「これは見たい」「これは心を動かされた」「これは記憶したい」**という瞬間だけ、 意識的に“シャッターを切る”ようにすればいいのです。
つまり、 “情報を選び取る意志”を取り戻すことが、 現代社会を生き抜くための、最初の一歩なのです。
■ 具体的な実践例
- SNSのフォローを「思考を促す人」だけにする
- 脳が勝手に比較や反応を起こす情報(映え・成功自慢)を減らす
- 通知を切る・アプリの位置を変える
- 「見てしまう」を「見るには手間がかかる」へ
- “考える時間”を先にスケジュールに入れる
- 毎週30分、ノートやメモで「今、自分は何を考えているのか?」を言語化
- “心のシャッター”が開いた瞬間だけ記録する
- 写真、文章、音声、なんでもOK。無数の情報のなかで、 「これだけは残したい」と思った瞬間にだけ、残す習慣を。
■ 情報を「摂取する側」から「料理する側」へ
受動的に流れ込んでくる情報は、 “そのまま飲み込むと毒”になることもあります。 でも、自分の手で選び、咀嚼し、発信できるようになれば、 情報は“力”になります。
その第一歩が、 “心のシャッター”で、自分が何を大切にしたいかを見極めること。
あなたは、どんな瞬間にシャッターを切りたいですか? それを見つけられたとき、 情報過密社会でも、あなた自身の思考と感情は取り戻せます。
情報を選ぶことは、人生を選ぶこと。
“心のシャッター”を意識すれば、 混沌の時代でも、自分の輪郭をはっきりと描けるはずです。